長谷川松籟財団について

設立の趣意

我が国経済は、戦後からの右肩上がりの高度成長時代が終わり、今後はこれまでのような成長が望めない時代に突入しております。しかしながら、我が国には世界の経済大国として創造的な科学技術を広範囲に創出し、地球上のエネルギー開発利用、科学技術の恩恵に十分浴さなかった国々への援助、生命科学の人間生活への応用などを進め、世界経済の活力強化と社会の発展に貢献していく責務を負っています。

幸い我が国国民の勤勉さと技術革新意欲の旺盛さは、世界においても優れていると思われます。将来の我が国を担う学業優秀、品行方正な大学生、高校生が、必ずやその責務を全うされることを期待しております。

しかしこの超低金利時代にあって、既存の奨学援助制度等の財産運用がはかどらず、十分な援助活動が出来ないものと思料いたします。 経済的理由により修学を諦めざるを得ない学生がいることは、我が国にとっての大きな損失につながり、奨学制度等を活用することにより修学が続けられることを祈念する次第です。

この様なことから、せめて学生教育に幾分とも役立ちたいと考え、さらに兵庫県における将来の科学技術のさらなる発展に思いを寄せ、学業優秀、品行方正でありながら、経済的理由により修学が困難な兵庫県出身又は兵庫県内の学校に在学中の高校生及び大学生に対して奨学金の給付を行うことによって、今後の科学技術の振興に微力ながらも貢献しようとするものであります。

将来の科学技術の発展に貢献する人材を育成し、教育の振興に寄与することを目的として当財団を設立することといたしました。

2000年3月
設立代表 長谷川 末吉

長谷川 末吉(はせがわ すえよし)略歴

1917年 7月 兵庫県加古川市にて出生
1947年11月 播磨化成工業(株)(現 ハリマ化成グループ(株))
設立 取締役社長就任
1988年 6月 同社 代表取締役会長就任
2004年 6月 同社 取締役名誉会長就任
2007年 6月 同社 名誉会長就任
2009年 7月 永眠91歳

理事長のごあいさつ

理事長 長谷川吉弘

当財団は2000年3月にハリマ化成株式会社(現 ハリマ化成グループ株式会社)創業者の長谷川末吉が発起人となり設立され、公益法人制度改革に伴い2014年4月1日をもって、財団法人から公益財団法人に移行しました。

設立以降20年間で、延べ926名の高校生、大学・大学院生の諸君に、2億円あまりの奨学金を寄付することができました。

当財団では奨学金事業を通じて、将来を担う若者たちを支援することにより、社会の発展に微力ながらも貢献したいと願っています。

2021年3月